病院に電話相談すべきでない理由
こんにちは!
言語聴覚士(ST)の喜志です。
今回は一般の方があまり知らない
病院の裏事情について書いてみようと思います。
〈意外と多い、電話での問い合わせ〉
私は勤務先の病院で、
ほぼ自分限定の専門外来を持っています。
したがって、
専門外来についての問い合わせは
全て私のもとへ来るわけですが、
圧倒的に多いのが、
電話による問い合わせです。
それも、
専門外来の内容に関する問い合わせがほとんどです。
「どんな事をやって貰えるのか?」
「どれぐらいの期間で治るのか?」
「効果は?」
「費用は?」
等々、
いろんな内容を訊かれます。
自分としては受診に繋げたいので、
出来るだけ分かりやすく説明し、
かつ、
直接来て話を聴いてもらえるように誘導しています。
当然、
電話応対にはそれなりの時間が必要になります。
問い合わせの電話が掛かってきた時は、
ほぼリハビリの真っ最中であることが多いため、
改めて電話を折り返させて頂く事がほとんどです。
このような問い合わせ、
利用する側からすれば、
当然の成り行きだろうと思います。
どんなサービスなのか、
出来るだけ情報収集してから吟味し、
十分納得してから、
いざ利用する。
至極、当然です。
しかし、
こと病院に関しては、
"電話で情報収集する"
という方法は、
あまりオススメできません。
単に窓口対応の評判の問題
というわけではなく、
病院が抱える構造上の問題があります。
〈コストが取れない業務は敬遠し勝ち〉
医療の業務のほとんどは、
診療報酬によって点数化されています。
初診料○点
調剤料○点
✕✕加算○点
等といった形で、
明細表に記載されています。
この点数は全て国によって決められており、
1点が10円と換算されて、
毎月医療機関に報酬が発生します。
したがって、
経営目線では、
点数が取れる業務が優先されます。
医師を除いて、
病院組織では点数が取れない職種はあからさまに低い待遇となる傾向があります。
相談業務はその代表格であり、
それ自体では1点にもなりません。
よって、
相談職は、
相談業務によって、
点数が取れる医療へ繋げることで
生産性を上げています。
ところが、
私達STを含めたセラピストは、
単独で点数を上げる事ができます。
日常業務は、
全て点数が取れるリハビリ業務で埋めつくし、
会議や書類作成等の間接業務は
隙間時間や残業でこなす
というのが一般的です。
よって、
相談業務を入れる隙間はありません。
しかし、
電話で問い合わせたり、
相談を受けたり等の業務は
多少なりとも発生します。
そのため、
各セラピストは、
あらかじめ
電話応対や
相談業務の
予定を立てた上で
スケジュールを調整します。
電話応対に費やす時間は
必要最小限に留めます。
したがって、
予定外の相談には
十分な時間をかける
余裕がありません。
できるだけ
簡潔に済ませようとする心理が働きます。
病院のサービス
特に治療について
専門家の話を聞きたい場合は、
直接受診して
話を聞くのが懸命でしょう。
電話で聞いた話だけで判断するのは、
勿体無いと考えます。
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