医療分野の多職種連携~言語聴覚士と作業療法士
こんにちは!
言語聴覚士(ST)の喜志です。
今回は、
言語聴覚士と作業療法士の連携についてのお話です。
病院では
複数の職種が同じ現場で働いています。
昨今では
"チームアプローチ"
"多職種連携"
といった言葉が表す通り、
複数の職種が目的を共有して
協働する事が求められます。
しかし、
理想を述べることと
現実に実行することは訳が違います。
(多職種連携についてはこちらの記事も参考にしてください)
言語聴覚士と作業療法士の協働は
実際のところどのようなものなのでしょうか?
(理学療法士との協働についてはこちらをご参照ください)
〈生活面では解りあえるけれども…〉
作業療法士は
理学療法士とセットで
臨床に当たる事がほとんどです。
理学療法士と何が違うのか?
とよく疑問に思われますが、
"壊れた時計"の例え話で
分かりやすく紹介されています。
もし目覚まし時計が壊れたら、
理学療法士は時計の構造を調べて、
壊れた箇所を修理して、
再び時計を動かそうとします。
作業療法士は、
時計が壊れた事によって、
時計の持ち主が被る不利益を解決しようとします。
時間がわからない事によって、
どんな問題が生じるのか…
その解決のため、
理学療法士と一緒に
時計を修理する事も手段の1つ。
他に時間を知る方法を確立する
という手段もあります。
ある時には同じ方法、
またある時には違う側面から
アプローチする。
それが作業療法士、
と思います。
で、言語聴覚士との相性ですが、
生活全般のリハビリについては
同じ土俵で話し合える仲と思います。
作業療法士の専門分野は、
人間の生活そのもの。
そして、
日常生活における作業は、
言語聴覚士の得意分野である
神経心理学と密接に関係しています。
私達言語聴覚士が、
人の認知機能について
理学療法士と話しても、
いまいち意見が合いませんが、
作業療法士とは
何となく話が通じます。
ただ、
作業療法士が本領発揮するのは、
やはり目に見える現実世界における
動作レベルにおいてです。
この点は理学療法士と同じです。
理学療法士と作業療法士が、
個人の動作レベルにおいて
問題解決を図るのに対し、
言語聴覚士は
個人と個人のやり取りにおける
問題点の解決を図ります。
したがって、
動作に直結するかどうか?
という見方においては、
作業療法士と言語聴覚士の意見は
必ずしも一致しません。
まぁ、
結局は各々の考え方なので、
一概には言えませんが。
理学療法士
作業療法士
言語聴覚士
はリハビリ3兄弟などと
呼ばれているらしいですが、
3職種がそれぞれ
独立して動く訳ではなく、
ついては離れを繰り返しながら
協働しています。
結局のところ
患者目線では、
作業療法だろうが、
言語聴覚療法だろうが、
生活上の課題を解決できるのであれば
何でも構わないのだと思います。
たぶん、
臨床はそれでいいのでしょう。
患者にとって
リハビリはリハビリなのですから。
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