「医療職の給料は高い」は本当か!?給料だけが目当てなら考え直すべき理由
こんにちは!
言語聴覚士(ST)の喜志です。
今回は、
医療職の給料事情についてのお話です。
昨今では、
対人援助職の報酬について
かなりクローズアップされるようになりました。
介護士や保育士等は、
社会が必要としている仕事であり
慢性的な人手不足と
厳しい労働環境であるにもかかわらず、
報酬はかなり低い事が
問題視されてきました。
メディアでも大々的に取り上げられ、
世間の関心も高まったため、
少しずつですが、
是正されていく風潮にあると思えます。
では、
私のような言語聴覚士を含む
医療職の給料事情はどうなのでしょうか?
〈医療職に対する世間のイメージは"高給取り"〉
病院で臨床をしていると、
患者さんと色々な話をします。
特に多い話題の1つが
仕事に関するものですが、
たまに患者さんから言われる事があります。
「先生は"そこそこの給料"貰ってるんでしょ?」
何故そう思うのか訪ねても、
具体的な理由をおっしゃる方は
ほとんどいません。
何となく
高給取りなイメージ
それだけです。
私はよくネット上のニュースで
Yahoo!コメント欄を見るのですが、
こと経済や生活関連の
記事に対するコメントでは、
「医療職なら一般より収入は多いハズ」
等といった内容を
よく見かけます。
つまり、
世間からは私達医療従事者を含めて、
"医療職は高給"
というイメージが根強い
と言えるのではないでしょうか。
〈報酬が高く設定される職種はごく一部〉
はっきりいって、
"医療職が高給"というのは
完全な幻想です。
確かに、
医師のような
業務独占職種は
資格の価値も高く、
病院の大黒柱でもあるため、
業務のリスクに見合った報酬が
支払われます。
また、
看護師や薬剤師に至っては、
夜勤手当など、
職場によってはかなりの手当が付きます。
そして、
これらの職種は行く手数多です。
ある程度
報酬を高く設定しなければ
人が集まりません。
それに対して、
他の医療従事者は名称独占職であり、
極端に言ってしまえば
代わりがききます。
わざわざ高い報酬を設定する理由が
医師などに比べると低いのです。
私達リハビリに携わる
セラピストも同じです。
(言語聴覚士のお金の事情についてはこちらの記事に赤裸々に書いています。)
そして、
病院社会では
医療職の多くはそのような医療従事者です。
最大勢力はもちろん看護師ですが、
その他大勢の医療職は
報酬も権限も
医師や看護師の足元にも及びません。
〈そもそも高報酬を見込める業界ではない〉
こちらの記事でも書きましたが、
医療職の給料は
とても上がりにくいと言われています。
初任給こそ、
他の一般職との差は無いか、
少し上をいきますが、
そこからほとんど昇給しません。
企業であれば、
業績を上げれば会社の利益が増え、
社員に還元される事もあるでしょうか。
(デフレの現在では難しいようですが…)
医療業界は
景気の影響をあまり受けませんが、
収入源を
国によって完全にコントロールされています。
かつては
国も医療費に多くの国家予算をつけました。
しかし
今は少子超高齢社会へ突入しています。
国は医療費を含む社会保障費を
次々に抑制しています。
全体としてのパイが縮小しているのに、
事業者側が従業員の給料を上げる事は
難しいでしょう。
そもそも
システムからして
高い報酬を見込める業界ではありません。
給料だけの理由で医療業界に入るなら、
止めた方がいいでしょう。
企業でどんどん稼いだ方が
よほどマシです。
そして、
医療職側も
自分達の待遇を
積極的に発信していくべきだと思います。
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