自分に自信が持てない時~仕事を続けるための秘訣~
こんにちは!
言語聴覚士の喜志です。

皆さんは、
自分が今の仕事に向いていない
と思ったことはありますか?
新人として社会人デビューしたての時、
仕事で失敗する事も多々あるでしょう。
上司や先輩に叱責される事も
あるかもしれません。
自信を失って
「自分はこの仕事に向いていないんじゃないか…?」
と思っている方がいれば、
まず私の話を参考にしてみてください。
自分に自信を持てない人が、
それでも仕事を続けるためのヒントになれば
と思います。
〈吃音持ちの言語聴覚士ってアリ!?〉
私には吃音症があります。
吃音とは、
自分の意思とは関係なく
音や単語を繰り返したり、
呼吸が止まってことばが急に出なくなる
症状です。
吃音を隠そうとして、
種々の発話テクニックや
回避を行ってしまう事も、
吃音の症状として扱われます。
私は言語聴覚士になりたくて、
養成校に入りました。
吃音という
それまで自分にとってハンディであったものが、
言語聴覚士としてなら
ことばに不自由する人の気持ちを理解出来る
アドバンテージとなる!
と考えていました。
しかし、
現実はそう甘くありません。
ことばの障害を持つ者が
ことばのリハビリをやるべきではない。
そういった考えも根強く、
私は
言語聴覚士に向いていない、
もっとひどい時は
言語聴覚士になってはいけない
と言われた事もありました。
私だって
そんな事を言われたら凹みましたし、
見返してやりたいと思う気持ちもありました。
けれども、
実際問題、私は他人と話すことが苦手です。
発話テクニックや回避を使いながら
他人とコミュニケーションをとる事は
相当な負担であり、
まして
言葉を選びながら患者と話すことは、
私にとって至難のわざでした。
それでも、
国家試験にさえ受かってしまえば
言語聴覚士としてデビュー出来ます。
私は、
「吃音の自分でも、
一人前の言語聴覚士としてやっていける」
という事を世間に証明したくて
言語聴覚士になったようなものでした。
〈そもそも自信なんて微塵もない〉
理想や反骨精神だけで何とかなるほど
臨床現場は甘くありませんでした。
臨床に出てからの私は
お世辞にも出来のいい新人では
ありませんでした。
他職種とのコミュニケーション不足で
トラブルを連発し、
患者には「担当を変えてほしい」と
言われる事もあり、
見返したくて必死に仕事に取り組むも、
空回りして結局先輩に迷惑をかける…
そんな事ばかりでした。
私と一緒に入職した同期の新人達は、
みんな元気いっぱいで新人らしく、
患者さんやスタッフとも
仲良く接していました。
私には眩しい光景でした。
「自分が1番言語聴覚士に向いていない」
私は心底そう考えていました。
そもそも、
自信なんてものは始めから微塵も無く、
自分が1番出来が悪いと
思い込んでいました。
そんな私ですが、
幸いなことに直属の上司と先輩には
恵まれました。
「一生懸命やってれば、
必ずそれを見てくれている人がいる」
「辞めさえしなければ、どんなに苦手でも
必ずできるようになる」
「続けていれば必ず結果は返ってくる」
「だから、
潰れないようにだけ気を付けろ」
これらのことばは
先輩達が私にかけてくれたものです。
当時の私には
信じられませんでしたが、
この"続ける"という理念は
強烈に頭に残りました。
〈どんなに苦手な事も続けさえすれば得意になる〉
私が言語聴覚士としてデビューしてから
もうすぐ10年になります。
「自分が1番向いていない」
と思い込んでいましたが、
いつの間にか、
「自分にとってこの仕事は天職じゃないか?」
と思えるまでに成長できました。
私が実践したのは、
辞めずにひたすら続ける!
不器用ですが、
ただこれだけです。
今まで何度も失敗し、
挫折しました。
信頼する上司から叱責される度に
自信を失い落ち込みました。
始末書を書いて
周囲から呆れられた事もあります。
患者からクレームを
つけられた事もあります。
吃音を言い訳にするなと
体育会系の先輩から叱責されたこともあります。
それでも、
潰れないように自分を守りながら、
目の前の仕事に
自分の能力の全てで
向き合いました。
不器用な私には
それしか出来ませんでした。
しかし、
それで良かったのでしょう。
大抵の失敗を経験すれば、
不思議と自信がついてきます。
自分の中でリスクマネジメントができるようになります。
挫折を経験していれば、
その後の自分の言動に重みが増します。
すると、
自分の仕事の質が向上します。
そうして成功体験を積み重ねていけば、
気付けば
私は職場から信頼を寄せてもらえるようになりました。
スタート地点では私のハンディであった吃音は、
今の私にとってはハンディでも何でもなく、
ただの”しゃべり方の特徴”になっています。
続けさえすれば、
辞めさえしなければ、
目の前の事に一生懸命向き合えば、
潰れさえしなければ、
どんなに苦手と思える事も、
次第に出来るようになります。
いつしか、
自分の仕事が好きになれるかもしれません。
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