「つらい」「克服したい」吃音を治したい方は要チェック!病院の治療を徹底解説

こんにちは!

言語聴覚士(ST)の喜志です。



私は病院で吃音の専門外来を担当しています。

外来で実施しているのは吃音の訓練で、

訓練法の改善率は74%です。

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もともと私は自分の吃音に悩んでいました。

小学生の頃、

音読や自己紹介の時間は毎回地獄でした。


「ことばが詰まって声が出ない。」


「思ったように話せない。」


クラスメイトから笑われる事はしょっちゅうでした。

大人から理不尽に叱られる事もありました。


「人前で話したくない」


自分には普通の生活はできないと
思っていました。


<吃音者意識から離れて>

かつての私のように

吃音で悩む人の多くは、

”吃音者意識”に囚われていると言えます。


私はSTになって、

この”吃音者意識”から離れるための

医学的根拠に基づく訓練方法に出会いました。


私はその訓練法の研修を受け、

既に吃音外来をされていた先輩STに師事し、

自分でも訓練を体験しました。


現在の私は、

”吃音者意識”から卒業する事に成功し、

吃音に苦しむ事なく生活しています。


「自分自身が吃音を克服した生き証人になれる」


そう思って、

勤め先の病院で吃音外来を立ち上げました。



<吃音を克服して本来の自分に気付く>

吃音に悩む人は、

「吃音さえ無ければ、上手くいく」

と考え勝ちです。


しかし、

実際は、その時に直面する問題と吃音は、

実はあまり関連がない事の方が多いのです。


私は口下手で、

とにかく雑談が苦手です。

以前は、吃音が原因だと思っていました。

しかし、

いざ”吃音者意識”から卒業して、

自分の思ったように話せるようになっても、

やはり私は口下手なままでした。


同時に、

私は自分が「実は話したがり屋」であることに

気付きました。

「自分のことばを聞いてほしい」という願望が、

本来の自分の性質だったのです。


ですから、

それまでは吃音のために使っていた時間を

コミュニケーションスキルを磨く事に割きました。



”吃音者意識”から卒業して

初めて私は自分の本来やるべき事に気付き、

そのために時間を使うことができるようになりました。



吃音に悩む人は

”吃音者意識”が自分自身の信念のように
なっている場合があります。

しかし、

本来の自分と
”吃音者意識”とは別物なのです。


そのことに気付いて、
初めて自分自身の課題を見つめ直すことができます。



<一人でも多くの吃音者に伝えたい事>

「吃音を治したい」と考えた事のある人は、

こんなことで困っていませんか?


病院の治療では吃音は治らない

・医者に「それぐらいの症状なら大丈夫」と言われた

・臨床家に「良くなってる」と言われても実感できない

・カウンセリングだけで物足りない

・ネットで販売している治療キットは高額だ

・近場に吃音を相談できる病院がない

・吃音外来は何か月も予約待ち


これら全て

私達臨床家の至らなさによるものと思います。


吃音に根治療法はありません。

あるのは全て対症療法です。

だから、

どのように治療するかは

臨床家の考えによって異なります。


そして問題は、

多くの臨床家が、

「吃音の治療とは、

緊張を緩和してスラスラ話す術を

身に着ける事だ」

と考えている点です。


病院でも

ネット上の体験談でも

高額な治療キットでも

根本的には同じような考えに基づきます。


しかし、

スラスラ話すテクニックを身に着ける事は、

吃音を改善させることにはならないのです。


病院の吃音外来も例外ではありません。

いくら訓練室ではスラスラ話せるようになっても、

実生活に戻れば元通りどもっては、

何の解決にもなりません。


私は、

そんな臨床をしたくはありませんでした。


自分の体験談の押し付けではない、

悩みを聞くだけの相談室でもない、

治し切れないスピーチ練習を続けるでもない

キチンと根拠に基づく吃音訓練を行いたい


そんな思いで、

私は”自然で無意識な発話への遡及的アプローチ(RASS)”

学びました。


この理論に基づく訓練は、

スピーチ練習ではない”間接法”と呼ばれています。


訓練に即効性はありませんが、

言語病理学の基づいて考案されており、

治療効果も改善率72%と結果を出しています。


前述の「病院では吃音は治らない」論の例外と言えます。


私は、

RASS以外にも色々な吃音訓練を勉強しましたが、

”吃音者意識”からの卒業を目的とした訓練は、

RASSだけでした。


自信をもって

利用者の方にお勧めできる訓練方法です。




<吃音外来で行うこと>

吃音改善のためには、

まず吃音を知ることから始めます。


吃音は未だ原因不明ですが、

医学的に判明している事実もありますし、

専門学会が定めている知見もあります。

RASSの理論は、

全てそのような客観的な知見に基づいています。


吃音を知る

・発話について知る

吃音の訓練方法について知る

・吃音治療の理解を深める


これらを2~3回に渡るセッションで説明します。

十分理解して頂けたなら、

あとは実際の訓練に移ります。





<病院の吃音診療を体験する>

私や他の臨床家は、

実際に目の前にいる相手にしか

説明できません。


まず病院に来ていただかなければ、

私達は何もできなかったのです。


それによって、

・近場に吃音を相談できる病院がない

・吃音外来は何か月も予約待ち

という事態に陥っています。


何とかならないか?


そのような思いで、

今回、私が実際に行っている臨床内容を

文字化してブログで公開することにしました。


こちらの<成人吃音の診療体験シリーズ>

本当に私が外来で

当事者の方に話している内容です。


全部で4つのテーマに分かれていますが、

全ての話は繋がっています。



【吃音を知る】

〇ほとんどの方が「吃音=ことばに詰まる」だと勘違いしています。

ことばに詰まる頻度が少なければ吃音は軽いと勘違いしていませんか?

〇進展段階を知っていると、吃音の実態がよくわかります。

自然に悪化はしていません。吃音を悪化させる要因を知っていますか?

吃音は”ビーカーの中に入った水”です!?


発話について知る】

吃音の人は頭の中の行動から”すでにどもっています”

健常者と吃音の人の発話行動はこれだけ違う!?

「コミュニケーション=声に出して話すこと」と思っていませんか?


【吃音の訓練方法について知る】

〇自分が本当に望む目標に見合った訓練方法を選択しましょう!

〇私が病院で行っている訓練方法について解説します!

〇日常生活を送りながら、健常者と同じ発話行動の経験値を増やします!

RASSによる間接法は二段構えのアプローチです!

〇薬と同じでコツコツ続けてこそ効果が表れます!


【吃音治療の理解を深める】

〇まず自分が陥っている現状を整理しましょう。

〇皮肉なことですが、これまでやってきた努力が実現した結果です。

〇まず自分の行動を変えて、進展段階を遡りましょう!

〇価値観と事実は違います。それを確認してみましょう。

〇最終目標は健常者と同じ状態に”戻る”ことです。

〇最初は”だまされた”と思って続けてみてください!


本当なら面と向かって話しができる方が

より詳細に説明できるのですが、

可能な限り実際の臨床と同じ程度に

理解が深まるように編集しました。


今まで病院で吃音を診てもらった事がない方

病院で治療を受けたけど効果がなかった方

ぜひご一読ください。



この記事が役立ちましたら、
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お聞かせください。

アンケートはこちら↓↓↓






〇病院を受診したいけど、通えない方へ〇

吃音診療体験シリーズは、
実際に病院で行っている内容を記事にしたものです。

しかし、
私は、
言語療法は個別性の高い
オーダーメイドであるべきだと考えます。

文章による一方的な情報提供よりも、
やはり個別に双方向のやり取りをした方が、
同じ内容でも理解が深まります。


当ブログでは、
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