必ずストレス解消法を身に着けて!環境調整法で親に生じる変化について
このブログは、
「ことばの不自由さに困っている方」へ
「ことばの問題の専門家であるST」が
言語療法の情報をお届けする事を
目的としています。
この記事は、
「小児の吃音」について、
私が実際に
病院の外来で当事者の方にお話ししている内容を
ご紹介した記事になります。
私の臨床では、
「自然で無意識発話への遡及的アプローチ(RASS)」
の考え方に基づいて、
環境調整法を実施しています。
この方法は、
子どもを取り巻く環境を、
「吃音が悪化しにくく、治り易い環境」に整えて、
吃音が徐々に治っていくのを待つ
という方法です。
※詳しくはこちらの記事をご覧ください! ↓↓↓
本来の環境調整法は、
専門の臨床家の指導のもとで行う事が理想です。
今回は、
環境調整法で子どもに生じる変化について
解説しましょう!
<症状の頻度ではなく種類に注目する>
吃音の重症度は
”進展段階”で表されます。
”悪化要因”が増すと
第4層へ向かって進展し、
”流暢性の要因”が増すと
正常域へ向かって遡ります。
※詳しくはこちらの記事 ↓↓
よく誤解されますが、
自分の気持ちをいっぱい出せるようになり、
話す量が増えると、
見かけの発話症状が目立つようになります。
これを「悪化した」と思われる方もいますが、
それは誤解です。
ここで重要なのは、
症状が目立つか目立たないか
といった「頻度」ではなく、
出ている症状の「種類」に注目することです。
この場合、
どもる頻度が増したので
「悪化」したように思えますが、
実際は、
第3層の症状「工夫」が消え、
第2層の症状「繰り返し、引き伸ばし、ブロック」に戻ったので、
「軽減」です。
環境調整を真剣に行うと、
数ヶ月の間、
親御さんは日頃行っていた躾などの行動を
意識して止めなければならないので、
非常にストレスが溜まる期間があります。
この時期には、
STが細かにサポートを行います。
少しでも疑問や不安があれば、
次の予約まで待たずに、
すぐにSTに連絡してもらいます。
ストレスが溜まるのは
あくまで期間限定です。
この期間を乗り越えると、
お子さんの良い方への変化と相まって、
親御さんご自身も気が楽になります。
親御さんとSTが協力しながら進めていきます。
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