感受性の高い子供はどもりのストレスもひどいのか!?
こんにちは!
言語聴覚士(ST)の喜志です。
このブログは、
「ことばの不自由さに困っている方」へ
「ことばの問題の専門家であるST」が
言語療法の情報をお届けする事を
目的としています。
今回は、
感受性の高い時期の
子どもの吃音について
お話します。
<吃音が出ている子は感受性が高い!?>
よく、
「吃音がある子どもは感受性が高い」
という意見を耳にします。
これは、
ある意味正しいと思います。
感受性が高い子どもが
吃音になり易い
という訳ではなく、
吃音がある子どもの中には、
感受性が高いと
言われる子が多い
といった程度の意味です。
幼児期の吃音の子どもは、
概ね親の言うことをよくきく
「いい子」です。
しかし、
吃音が出ているという前提では、
それは「いい子」ではなく、
「小さな大人」です。
本来なら、
自分の感情や意思を
思う存分表出する経験を積む時期に、
そういった自己表現の経験値が
不足している状態なのです。
※詳しくはこちらの記事 ↓↓
<学童期は吃音が悪化し易い>
「感受性が高い」
と言われる時期に、
学童期の思春期があります。
思春期は、
自己のアイデンティティを形成する
大事な時期なのですが、
周囲の環境の影響を
強く受ける時期でもあります。
いわゆる思春期に該当しない時期でも
学童期は人間関係がどんどん広がり、
社会性が複雑になっていく時期です。
つまり、
学童期は
周囲の変化が激しい時期なのですが、
そういった環境は吃音に影響を与え易い
といえます。
吃音の症状は固定のものではなく、
悪化したり、
改善したりします。
重症化するにつれ、
症状がだんだん追加されていきます。
それを表した図が
「進展段階」
です。
〇ことばに詰まる頻度が少なければ吃音は軽いと勘違いしていませんか?
幼児期の吃音は、
ほとんどが第2層までです。
第1層と第2層には、
「苦悩」がありません。
つまり、
本人はストレスを感じません。
しかし、
「どもると良くない」
「嫌だ」
などと否定的な価値観がつくと、
症状を隠そう、
スラスラ話そうとして、
話すテクニックを使うようになります。
これは
第3層で追加される
「工夫」という症状です。
これが生じると、
話す事に対して「苦悩」が生じるようになり、
本人がストレスを感じるようになります。
※詳しくはこちらの記事 ↓↓
学童期は、
周囲の環境の変化を受けて、
吃音への否定的価値観が強化されやすく、
第3層へ悪化しやすいのです。
<まとめ>
いかがでしたでしょうか?
吃音の子どもには
感受性が高いこどもが多く、
学童期は多感な時期であり、
吃音が悪化して
それまではなかった
吃音に対するストレスが
生じ易くなります。
結果として、
「感受性の高い子供は
吃音のストレスを
ひどく感じる」
という認識が
広まり易いのだと思います。
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