小学校に入学してからでも子どもの吃音は治るのか?言語聴覚士が教える吃音の話
こんにちは!
言語聴覚士(ST)の喜志です。
このブログは、
「ことばの不自由さに困っている方」へ
「ことばの問題の専門家であるST」が
言語療法の情報をお届けする事を
目的としています。
今回は、
子どもの吃音について
お話します。
私の臨床では、
「自然で無意識な発話への遡及的アプローチ(RASS)」
の考え方に基づいて、
吃音の訓練を行っています。
※詳しくはこちらの記事↓↓
小学生以下の子どもの
吃音に対しては、
環境調整法で
対応します。
この方法は、
子どもを取り巻く環境を
「吃音が悪化しにくく、
治り易い環境」に
整えて、
吃音が徐々に治っていくのを待つ
という方法です。
※詳しくはこちらの記事↓↓
今回は、
実際の臨床で
子どもの親御さんから
頂いた質問と
その回答について
ご紹介します。
<Q:小学生になってからでも吃音は治りますか?>
A:治りきらない場合もあるが、治る場合もある。
治る治らないに関係なく、環境調整をやるべき。
一般的に、
吃音の訓練は
就学前に始めた方が良い
とされています。
小学校に上がると、
関わる人の人数が増え、
周囲の環境が複雑化します。
環境調整法は
子どもを取り巻く
言語環境と
養育環境を
整える方法ですので、
環境が複雑化すると、
それだけ整える事が
難しくなります。
しかし、
小学校に入ってからでも
低学年から環境調整を始めて
治りきらない場合もありますが
治る場合もあります。
吃音が治るor治らない
という以外に、
環境調整を行う方が良い
重要な理由があります。
小学校低学年頃の経験は
性格形成に影響する
と考えられることです。
可能な限り
自分の感情や意思を表出できるようにし、
尻込みすることなく、
色々な事項を経験させることが大切です。
吃音が悪化すると、
自分の意思を表出する経験が不足しがちです。
どもることより、
この時期にたくさん経験すべきことを
未経験で過ごすことの方が
重大な問題だと思います。
したがって、
小学校に入ってからでも
環境調整は行うべきです。
吃音について
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