子供の吃音について、担任の先生にはどう伝えるべきか?
こんにちは!
言語聴覚士(ST)の喜志です。
このブログは、
「ことばの不自由さに困っている方」へ
「ことばの問題の専門家であるST」が
言語療法の情報をお届けする事を
目的としています。
今回は、
子どもの吃音について
お話します。
私の臨床では、
「自然で無意識な発話への遡及的アプローチ(RASS)」
の考え方に基づいて、
吃音の訓練を行っています。
※詳しくはこちらの記事↓↓
小学生以下の子どもの
吃音に対しては、
環境調整法で
対応します。
この方法は、
子どもを取り巻く環境を
「吃音が悪化しにくく、
治り易い環境」に
整えて、
吃音が徐々に治っていくのを待つ
という方法です。
※詳しくはこちらの記事↓↓
今回は、
実際の臨床で
子どもの親御さんから
頂いた質問と
その回答について
ご紹介します。
<Q:担任の先生にはどう伝えればいいでしょうか?>
A:専門家から言われた内容を伝えてください。
園の場合であれば、
STから説明された環境調整の中身を
伝えていただければ
よろしいでしょう。
大抵の場合
園には園の方針がありますので、
1人の子どものために
協力してもらえるかは
何とも言えません。
環境調整法に対して
理解が得られない場合は、
妥協案を考える必要があります。
学校の場合であっても、
環境調整の中身を
担任の先生に伝えて下さい。
学校では、
他の子と全く同じに
扱ってもらってください。
生活指導という観点から申しますと、
学童期に環境調整の効果が現れると、
本人が今までしていた事をしなくなります。
「学校に行く準備をしなくなる」
「たびたび忘れ物をするようになる」
「宿題をやらなくなる」
この様な状態は、
良い兆候です。
臨床家は喜びます。
充分にのんびりしますと、
1~2ヶ月くらい過ぎてから、
大人から「宿題をやりなさい」と言わなくても、
自発的にやり始めます。
この場合は
強制されてやっているのではなく
自発的行動です。
環境調整中に
学校の先生から
忘れ物や
宿題を忘れて叱られたり、
親が先生から注意されることも
あるかもしれませんが、
吃音の環境調整中であることを伝え
平然としていてください。
そのうちに先生から
良い方へ「変わりましたね」
とのコメントをもらうと思います。
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