親の言うことを聞く良い子ではダメなのか!?言語聴覚士が教える吃音の話
こんにちは!
言語聴覚士(ST)の喜志です。
このブログは、
「ことばの不自由さに困っている方」へ
「ことばの問題の専門家であるST」が
言語療法の情報をお届けする事を
目的としています。
今回は、
子どもの吃音について
お話します。
私の臨床では、
「自然で無意識な発話への遡及的アプローチ(RASS)」
の考え方に基づいて、
吃音の訓練を行っています。
※詳しくはこちらの記事↓↓
小学生以下の子どもの
吃音に対しては、
環境調整法で
対応します。
この方法は、
子どもを取り巻く環境を
「吃音が悪化しにくく、
治り易い環境」に
整えて、
吃音が徐々に治っていくのを待つ
という方法です。
※詳しくはこちらの記事↓↓
今回は、
実際の臨床で
子どもの親御さんから
頂いた質問と
その回答について
ご紹介します。
<Q:親の言うことを聞く良い子なのに、何故ダメなのですか?>
A:それは小さな大人であり、子どもの時に必要な経験が不足しがちです
そもそも
「良い子」とは
どのような子でしょうか?
親の言うことに従い、
親がやってはいけないという事はやらず、
おとなしくて騒がず、
兄弟や友達とは喧嘩もしない
そんな子どもは
いわゆる「良い子」ではないでしょうか。
大人が求める
「良い子」は
あまりわがままを言わず、
素直な子です。
一言で言い表すと、
あまり手が掛からない
「親にとっては楽な子供」
ではないでしょうか?
「親にとっては楽な子供」を
吃音の視点から考えてみると、
吃音の視点から考えてみると、
それは
大人の価値観に合った
「小さな大人」であり、
子供らしくありません。
自己の感情や意思を
表出することが少なく、
自分の意思で行動する経験も
少ない状態で経過している可能性が
大きいと思われます。
これは、
本人の中で、
感情表出の抑制によって
フラストレーションが
発生していることが
考えられます。
このフラストレーションは、
吃音を悪化される要因となります。
環境調整法を実践している子供は、
経過の途中で、
攻撃性が出たり、
甘えが出たり、
わがままが出たりします。
これは
自分の感情や意思を
表出している行動です。
いわゆる「良い子」の状態とは違います。
このような経験を積み重ねることが、
吃音の改善に繋がります。
また、
将来
自分で行動でき、
対人関係も含めて
それぞれの年齢でぶつかる問題に、
自分で解決しようとする能力が
伸びることに繋がる
と考えています。
吃音について
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大人の対応で緩和させ易いのです。
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