間接法では何故話す練習をやらないのか?言語聴覚士が教える吃音の話

こんにちは!
言語聴覚士(ST)の喜志です。

このブログは、
「ことばの不自由さに困っている方」
「ことばの問題の専門家であるST」
言語療法の情報をお届けする事を
目的としています。

今回は、
吃音の訓練方法について
お話します。


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私の臨床では、
「自然で無意識な発話への遡及的アプローチ(RASS)」
の考え方に基づいて、
吃音の訓練を行っています。

※詳しくはこちらの記事↓↓


成人の吃音に対しては、
年表方式のメンタルリハーサル法
対応します。
この方法は、
吃音の症状をコントロールするのではなく、
自然で無意識な発話の経験を積み、
吃音者意識からの脱却を
目指す方法です。

※詳しくはこちらの記事↓↓


今回は、
実際の臨床で
当事者の方から
頂いた質問と
その回答について
ご紹介します。



<Q:何故上手に話す方法を練習してくれないのですか?>

A:話す練習は目的とは真逆の効果を生むため


RASSによる訓練では、
スラスラ話すテクニックを使って
楽に話そうとする方法は
行いません。

多くの吃音者の方は、
新しい話すテクニックを
見つけた時には
治ったと思い、
その技術を使った時だけは
症状を押さえ込むことが
できたけれども、
しばらくして効かなくなると
依然と症状が生じていました。

そして
その技術の効果がなくなり、
また新しい技術を求めることになり、
このことを何年も繰り返してきた方が
多いことと思います。

とりあえず
目の前の事を
クリアできれば良い
という行動です。

その間に
辛い気持ちと不安が
どんどん強くなります。


RASSによる訓練は、
このような行動とは
真逆のものです。

吃音の症状を
コントロールしようとするものではなく、
症状を意識しなくなる、
”吃音者意識からの卒業”
をねらったものです。

したがって、
話す練習は一切やりません。



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