話し方が悪いからどもるのではないのか?言語聴覚士が教える吃音の話
こんにちは!
言語聴覚士(ST)の喜志です。
このブログは、
「ことばの不自由さに困っている方」へ
「ことばの問題の専門家であるST」が
言語療法の情報をお届けする事を
目的としています。
今回は、
吃音の訓練方法について
お話します。

私の臨床では、
「自然で無意識な発話への遡及的アプローチ(RASS)」
の考え方に基づいて、
吃音の訓練を行っています。
※詳しくはこちらの記事↓↓
成人の吃音に対しては、
年表方式のメンタルリハーサル法で
対応します。
この方法は、
吃音の症状をコントロールするのではなく、
自然で無意識な発話の経験を積み、
吃音者意識からの脱却を
目指す方法です。
※詳しくはこちらの記事↓↓
今回は、
実際の臨床で
当事者の方から
頂いた質問と
その回答について
ご紹介します。
<Q:口の動きが悪いからどもると聞いたのですが、そうなのですか?>
A:口の動きが悪いからどもるわけではない
「口の動きが悪い」
「舌の動きが悪い」
「息遣いが悪い」
話し方(構音)の問題によって吃る
という考えは、
古くからありますが、
これは誤りです。
吃音の当事者の構音を
音響分析してみると、
日本語で使われる音声の一つ一つは
正しく産生されていることが
わかります。
会話場面の分析では、
どもっている時は、
当然音声は歪むわけですが、
どもっていない時は
正しく構音できています。
つまり
日本語の語音をつくり出す
口や舌などの構音器官の運動は
正しく行われています。
口の動きが悪いわけでは
ありません。
吃音の当事者がどもる時は、
既に頭の中の発話機能の段階で
どもっています。
口や舌を動かす前の段階で、
既にどもっているのです。
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